訪問診療を始めて17年経ちました。

木曜日を訪問診療日に充て、タクシーを借り切り、個人宅やサ高住施設などの入居者を訪問しております。

在宅支援診療所ですので24時間対応しております。

がん患者さんがターミナルとなったり、老衰になった時、ご本人のシッカリした意思表示が可能な方は、ご本人と家族の方を含めて亡くなられるときは【病院で亡くなることを望まれるか】【ご自宅で亡くなることを望まれるか】十分に話し合うようにしております。

穏やかに亡くなる『平穏死』には出来るだけ医療の介入をしない事が良い旨をお伝えし、在宅での看取りを勧めております。

医師となり、大学病院と旧国立札幌病院(現北海道がんセンター)にて放射線治療医として、がん患者さんの治療、ターミナルケアをしておりました。

がんのターミナルケアは次の3つの時期に分かれるとされております。

1)治療をあきらめ終末期ケアをスタートする時期
2)がんの進展と共に体の異常が次々と出てくる時期
3)食事がほとんど食べられなくなり、がん性疼痛が増してくる時期

最初の時期は抗がん剤や放射線治療などで治癒が望めなくなり、死を受け入れることが必要となります。
本人や家族にとって絶望感や混乱と不安の大きい時期です。寄り添い、身体の痛みのみならず「魂の痛み」を和らげるよう関わることが大切です。

今は、医療用麻薬の使用法も進歩しましたので、在宅でのがん性疼痛のコントロールも比較的容易な時代です。

がん患者さんが在宅での生活をご希望される方は、ご相談ください。