ユマニチュードについて
ユマニチュードはフランス語で「人間らしさ」と言う意味です。
認知症の方に対するケアの技術で、言葉や身振り、目線などを用いた包括的なコミュニケーション法を軸としているのが特徴です(順天堂医院認知症疾患医療センター長、新井平伊先生)。
創始者は二人のフランス人です。新井先生のホームページを見ますと、日本への導入は平成12年02月、両氏が東京医療センターを訪問し、日本人患者へのケアを行ったのが最初とのことです。介護の現場で広く普及して行くと良いと思われます。
著書として「ユマニチュードという革命」(誠文堂新光社)、新井先生監修のホームページ:https://www.minnanokaigo.com/guide/dementia/humanitude/をご参照下さい。判りやすく解説されております。

ユマニチュードではケアをする人は職業人であり、健康に問題のある人に次のことを行います。

1)心身の回復を目指す
2)現在の機能を保つ
3)1)2)が出来ない時は最後までそばに寄り添う。

ユマニチュードは4つの動作を基本としております。

1)見る。認知症の方の介護で「見る」という行為はとても重要。なぜなら、「見ない」という行為は、相手にとって「存在しない」というメッセイジにもなるからです。視線の高さは水平に見つめることで平等な関係性であることを、正面から見つめることで、誠実さを相手に伝えることができます。「見る」ことは愛の表現なのです。ユマニチュードでは0.5秒以上見つめ合うことが必要だとされております。
2) 話す。話すときは、ゆっくりと穏やかに話すよう心がけます。全く反応しない人であっても、自分で動くように依頼します。例えば、「腕を上げて下さい」と言って3秒待ちます。脳が反応するまでの時間は平均して3秒かかるからです。「左腕を少し上げます」、「温かいタオルで左手の甲を拭いています」と言った言葉を重ねることは、介護を受ける側が「自分の存在」を改めて認識する大切な機会となります。
3)触れる。優しさを相手に伝える触れ方、例えば母親が赤ちゃんを触れる時のように、優しく包み込むような動作で触れることが大切です。体に触れることは脳にふれること。
4)立つ。座っている状態では、寝たきりの状態よりも3次元の空間を認識しやすくなり、「自分がここに存在している」という自覚をより強く持つことができます。さらに立つことができれば、空間は縦方向にもひろがり、より多くの空間的な情報を得ることで意識レベルが高まります。

上記文章はユマニチュードという革命、新井先生監修のホームページを参考にしました。
最後に「高齢者ケア研究室」を検索して頂くと更に多くの情報を得ることができます。